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『絶頂の女性は静寂に包まれるのか?』—その夜、気づいたこと

  • 執筆者の写真: アダム川口
    アダム川口
  • 4月21日
  • 読了時間: 2分

一般化できるかわかりませんが、個人的な経験から得た知見です。


俺はセックスのときはいつも、声を目安にしていました。喘ぎ声の大きさやリズムが、そのまま快感のバロメーターだと思っていました。


しかし、ある夜、1ヶ月ちょっと間を置いて彼女と身体を重ねていたときのことです。彼女のあの声は途切れることなく続いていて、「今日は調子がいい」と、内心思っていました。


ところが、ふいに、彼女の声がピタリ止まって部屋が静寂に包まれました。

一瞬、不安がよぎり「どこか痛かったか? 飽きたのか? 何か起きたのか?何か間違えたか?」と戸惑いましたが、彼女の顔を見た瞬間、そんな疑問が全て消えました。

彼女は、目を閉じて、眉間にほんの少し皺を寄せていました。まるで、何か大きな波に飲み込まれる寸前のように、全身でその瞬間を受け止めていたのです。

そして、沈黙の中で、彼女の身体が小さく震えていました。


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そんな経験から、もしかしたら、本当に深い絶頂の中では、女性が言葉を失うこともあるのかも、と思うようになりました。


それ以来、俺はあまり声に頼らなくなりました。皮膚の温度、筋肉の微細な動き、そして呼吸の変化。なかでも、「静寂」こそが最も雄弁なサインだと、そう思うようになったのです。


だから今でも、俺は耳を澄ませています。彼女が静かになる、その一瞬に。そこには、どんな言葉よりも深い真実があると思うようになったからです。

その後も、何度かそんな瞬間に巡り会うことはありましたが、いつでも誰でもというわけではありません。

全ての女性が静寂を持つものなのかは、ちょっとわかりません。このコラムのタイトルに疑問符が付いている理由です。

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